眼鏡の素材と加工技術から生まれる、
遊び心あふれる耳かき

眼鏡の産地として知られる福井県鯖江市。日本の眼鏡のおよそ9割を生産する一大産地だが、海外からの低価格帯商品の市場参入という大きな課題に直面している。眼鏡素材の開発と加工を行ってきたKISSOは、そうした状況の打破と眼鏡産業の未来を考えた取組として、培ってきた技術と素材で眼鏡以外のアイテムを作るというコンセプトのもと、セメントプロデュースデザインとの共作に臨んだ。眼鏡素材はユニークであるものの、“熱に弱い”という弱点もある。しかし、その性質をうまく利用し、さらにマーケットの需要にも応えるアイテムとして生まれた耳かき（Sabaeシリーズ）は、グッドデザイン賞を受賞するなど、高い評価を得ている。遊び心あふれるパッケージデザインも含め、眼鏡の常識を壊しつつ、眼鏡産業の新たなステージを切り拓いた。