地域のモノづくり~地域のモノ・コト・ヒトから生まれる日本の逸品~

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東京三味線
三絃司きくおか

世代と海を超える、
進化を続ける三味線

三味線の音を決める最も重要なパーツは「皮」であるという。しかし、従来品の約8割を占める犬の皮は、生産国の工場閉鎖で供給がストップ。そんな中、これまでにない新素材を使った新しい三味線を創り出しているのが「三絃司きくおか」だ。脱サラをして職人となった河野氏は、伝統に縛られない柔軟な感覚で、シビアな調整を要求するプロとの仕事はもちろん、一般の使い手も大切にし、DIY三味線の開発や小学校での三味線教室開催など、三味線文化を次世代に伝える活動も行う。新開発の『shamisen.』は、小型・軽量化を実現。音の要である皮には特殊ナイロンを採用し、仕入れルートの構築から、専用の接着剤の開発など、手間暇を惜しまない。そのため、動物の皮では難しい税関をクリアすることができ、海外にも手軽に運ぶことのできるこれまでにない三味線が誕生した。

  • 1-3.繊細な調整を要する糸巻きや、棹・銅の加工から皮の貼り付けまで、工房にて、ゼロからすべて手仕事で作られるきくおかの三味線。量産の際には作業を分担するが、ほぼすべての工程を職人が一人で行う。こうした繊細なものづくりを支えるのは“職人の勘”だという

shamisen.

デザイナー
大木陽平、小栗誠司

“インテリアとしても使ってもらいたい”という河野氏の想いが反映された、シックなデザインの三味線。さらなる完成度を追求し、現在最終調整中。

三絃司きくおか

TEL 03-3696-0890
URL http://www.syamisenya.jp
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ものづくりの現場
「東京手仕事」

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龍工房

江戸の“粋”と“こだわり”を継承する、組紐職人
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畠山七宝製作所

七宝の向こう側まで表現する、日本一の技


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